■なぜ絶対的な「貧困」が起こるのか?あらためて「国際協力」を考える。
国際協力とは?
複数の国家に関係していること。世界的であること。 多くの他の語の上につけて用いる。
とあります。
そして、「協力」とは、
(スル)力を合わせて事にあたること
とあります。
つまり、「国際協力」とは
「力を合わせて世界的な問題に対処すること」であると言える。
飢えている人に食べ物を与えてあげる
学校のないところに学校を立ててあげる
、、
ということも、「貧困」という世界的な問題に対して、複数の国が協力して解決する活動です。
絶対的な貧困とは?
貧困には、絶対的な貧困と相対的な貧困があります。
kokusaikyoryoku.hatenablog.com
グローバリゼーションの問題の一つは、そもそも経済的な価値観が世界的に判断の基準になっていることにあるのです。
これだけ物質的には豊かになった世界で、なぜ必要な物資が届かない「絶対的な貧困」が存在するのでしょうか。
物が不足しているから絶対的な貧困が発生するのではない。
ある人間がある地域で生活しうる以上の生活水準を保とうとすれば、それはほかの地域から不足分を補充する必要があります。
そして、ほかの地域から不足分を補充するためには、生活価値(人が生きるために必要なものとしての価値)ではなく、交換価値でモノの価値を測る必要があるのです。
単純にこういったことが原因で「絶対的な貧困」は起こる。
つまり、車やパソコンなどの高い交換価値・低い生活価値のものを生産する地域は、農産品などの低い交換価値・高い生活価値のものを生産する地域との売買をしなければいけない。
そのため、「生活価値の低いパソコンや車が、生活価値の高い農産品などよりも価値が高い」ということが地域を越えて共通理解となる必要があります。
ある人間が、自動車の価値を認めなければ、その自動車を1台生産するための過程でたとえ何万人の人間の労働が必要だったとしても、その材料費相当のトマトと交換することはできないのです。
グローバル化した経済の下で「お金」という統一した交換価値が存在する以上、「低い交換価値(高い生活価値)のものを生産する地域は、必然的に高い交換価値のものを生産している地域よりも不利な状況に置かれてしまう」のです。
農作物などの生活価値の高いものを生産している地域が、自動車などの交換価値の高いものを所有したいと考えれば、当然ながらたくさん生産しなければなりません。
同じ地域において、生産性向上が高い交換価値製品と高い生活価値製品の交換レートを超えない限り、その地域で他の人が、生活価値の高いものを所有するのが困難になる。
それによって、絶対的な貧困が発生する。
物が不足しているから絶対的な貧困が発生するのではなく、交換の権利が不平等に決定されているために貧困が発生するのです。
一人ひとりの生活を見直すこと。
「貧困」というものは、ある人間が持続可能な生活以上の水準を保とうとすれば、必然的に生じる現象なのです。
だから、貧困を解決しようとすれば、一人ひとりが自分の生活の範囲にある資源の持続可能な限界を理解し、そのための生活水準をコントロールする必要があります。
貧困という世界的な現象を変えるためには、僕たちが勝手に"途上国"と呼んでしまっている国々の人たちの生活の向上だけではなく、先進国といわれている国々の人々の生活のあり方を検討する必要があるのです。
「国際協力」は、専門家による開発途上国といわれる国に対する技術的な支援などだけではなく、ふだんの一般の人たちの生活に対する姿勢も含めた話なわけであります。
あと、日本みたいな国が、途上国の人々に日本みたいになるように支援するんじゃなくて、生活価値として物の価値について考えて、それぞれの国や地域におけるビジョンをつくることが大事だと思います。
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