■「なんでもない日常」をブログに書いておきたくなる話。

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今日、久しぶりになんとなく友人のブログを覗いた。大学時代からの友人だ。彼は確か大学1年のときからブログを綴り続けていた。livedoorブログからbloggerへ移行したり、その都度ちょっとした変化はあったものの、現在もなお、ブログを更新している。かれこれ7年間くらい経つのではないかと思う。

自分もなんとなく大学のときからブログを書いてた。そのときは読んでいたのはたぶん数人の友人くらいだったと思うけど。それでも「ブログを公開する」って結構恥ずかしかった気がする。部活のこと、読んだ本のこと、留学先のこと、それに至る心の変化など…読み返すと恥ずかしいものばかりだ。このブログでも過去の記事を見ると消したくなる。

じゃあ「なんでブログなんて書くのか」なんてことも考えてしまう。自分だけの日記にすればいいのに、「なぜわざわざ恥ずかしい思いをしてまで公開するのか」って。誰も自分の人生になんて興味ないだろうし、そんな大した人間でもないはずなのに。けど、気づいたのは、どんな人でもブログを書くと少なからず1〜2人は、ちょっとしたファンができる。それは、どこかのタイミングで「ブログを書いてる」と伝えてしまった昔の恋人かもしれないし、長い付き合いの友人かもしれないし、本当に偶然ブログを読んだ会ったこともない知らない人かもしれない。けど、自分の言葉で綴っていれば気にしてくれている人が必ず現れる。僕は、その友人のブログが更新されていないかなんとなく定期的にチェックしてしまっている。(ここ数ヶ月更新されてないので早く書けよと思っている。) そのチェックしてしまっている人のためにも書かなきゃなと思う。このブログも密かに読んでくれている数人がいるとすれば、その人たちのために書いている部分もある。無事生きてますよ、って。

特別なことがあったときや自分の中で大事だと思ったことだけ書いておく人もいる。自分もカッコつけて旅ブログみたいなのを書いてたときもある。アフィリエイトなどの報酬のために書く人もいる。Webライターとして委託されて書く人もいる。伝えたい思いがあって書き続ける人もいる。

ブログにもいろんな形があると思うけど、今日久しぶりに友人のブログをパラパラと読み返すと「なんでもない日常」を書いていたことが、あとになって可笑しく、懐かしく、楽しむことができることに気づいた。とても価値のあることのように思えた。ブログを書くと、あとになって消したくなるような記事もでてくる。ブログを書くとどうしても「うまく書こう」としてしまう。けど、書き続けていると「なんでもない1日」を綴った拙い文章の記事が価値を持ち始める。書き続けていると、更新を怠った数ヶ月すら何も書いてないのにその期間のことをなんとなく思い出すことができる。結局、今の自分をつくっているのは、「なんでもない1日」の積み重ねである。日々思考する行動する落ち込む元気になる、その繰り返し。その断片を書き残しておく。そのときに「生きていたという証」と言えば大袈裟かもしれないけど、そこには自分の経験や哲学が詰まっている。その文章の雑さも拙さも、その内容も、そのときの自分から出てきたものである。確実に何か積み重なっている。纏めれば自伝みたいなものもできてしまう。

例えば、今日死ぬとする。そのときに自分はこの世界に何か残せたかと考えるかもしれない。生きた意味ってなんなのかって思うかもしれない。何ができたのか、ちゃんと楽しめたのか、後悔はないのか？って。けど、人間どこで死んだって後悔は残る。

ゴールを達成することが人生じゃなくて、人生はプロセスである。そのプロセスを書き綴っておくことが「ブログを書く」という行為だと思う。誰かに伝える、読まれるってことも大事なのかもしれない。覚えてくれる人がいれば、その人の中で生き続けることができると誰かが言っていた。過去の偉人なんかも有名になるのは死んでからだったりする。もし今日死んでも、後から誰かが面白がって読んでくれるような文章が書ければ、この世界に「なんでもない日常」によって、少し爪痕を残すことができるのかもしれない。もちろん、そんなつもりでブログは書かない。ブログのことで「人生がなんちゃら..」とか語ってしまう愚かさをここに残しておく。日々楽しく生きたい。

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