■自分と心。
仏教の世界では、
ブッタは「外の世界に答えはない」と言います。
この世界に溢れている、どんな記号も、価値観も、思想も、宗教も、ぜーんぶ人間の心が作り出したもの。
それらはすべて自分自身の心とは違うものです。
一時的に救われるように感じることがあっても、自分の苦悩や心に抱えているものは、最後は自分で乗り越えるしかない。
ブッタが旅の途中、長年付き添った弟子に語りかけた言葉があります。
汝はもう、何ものにも頼る必要はない。
この世界でただ自らをよりどころとして、他の何ものもよりどころにしないことだ。
正しい生き方をよりどころにして、他の移ろうもの、人間の思惑や言葉にすがらないようにせよ。
自信がないとき、苦しいとき、人は「外の世界」に救いを求めます。
今日、近所の神社で初詣をしてきたのですが、たくさんの人が参拝していました。
ぼくも、手を合わせて「いつもありがとうございます」と誰かわからない「何ものか」に向けて拝みました。
誰もが心を持って、日々何かを感じ、何かに悩み、生きている。「人間は永遠に悩み続けるもの。」とどこかの哲学者が言っていましたが、ほんとうにそうで、そういうもんなんだと思います。
「よりどころ」って必要なんだと思います。
自分自身の心に、その深ーいところに、正しい生き方のようなもの、自分だけの「よりどころ」を持っておきたいです。