無敗雀鬼の桜井章一に学んだこと。「求めないから、うまくいく」
僕は、パチンコも麻雀もできない。
競馬には興味があって、一度ネットでかけてみたけど結果すら見てない。。
(ちなみに、競馬はちゃんと情報を買えば勝てる。)
シドニーにいるときに、一度だけカジノに行った。
あの雰囲気は好きだった。
当時のルームメイト曰く、カジノは確率論だ。負けない賭け方をすればいい。
ギャンブルにはまったことはないけど、ギャンブルする人の生き方は本当にかっこいいと思う。憧れのようなものがある。もちろん、パチンコに入り浸っている人たちのことではない。
その道のプロでやっている人たちだ。
僕の人生や考え方に大きな影響を与えてくれた著者さんの一人に桜井章一さんというプロの麻雀師の方がいる。
彼の著書をたまたまブックオフで見つけてから、結構読み込んだことがある。
とくにこの「努力しない生き方」というのは、本当に自分にしっくりきた。
求めないから、うまくいく。
天文学者のコペルニクスが地動説を唱えることで、それまでの天動説がひっくりかえったような劇的な転回を「コペルニクス的転回」という。
この本は、当時「もっと頑張らなきゃ、努力しなきゃ、、」って、なんか自分を追い込んでしまっていた自分にまさにそんな劇的な発想の転換を与えてくれた。
各章のタイトルだけでも、多くの気づきが得られる。
「努力しない」から、いい結果になる。
「何もない」から、満たされる。
「求めない」から、うまくいく。
「つくらない」から、いいものが生まれる。
「計算しない」から、負けない。
多くの人は、「がんばれ」「もっと努力しろ」と教わってきたのではないかと思う。
しかし、足し算的な発想の生き方は、疲れるだけでなく、環境にも悪く、さらにいい結果を生まないのだ。
桜井章一さんは、20年間麻雀で無敗という伝説をつくった男。
彼曰く「私が無敗でいられたのは、何より勝負に臨む私に足し算的な発想や行動がなかったからだと思っている。あったのはいつも力を抜くことで成り立つ引き算的思考や行動であった。」とのことだ。
わからないことを、わからないままにしておく。
ぼくが学んだ大きなことは「答えを求めない」という思想だ。
そして、「わからないことをわからないままにしておく」という感覚。
学校教育では「答え」を求めることを教わり、テレビ番組でも「答え」を求めるクイズ番組はいつでも人気がでる。これだけ長い歴史のある人類では、クイズのネタはなくなることなんてない。
これは、ひとつには「知識や情報に価値があるから」というものもあるけれど、現代人は「答え」を強く欲しているからという理由もある。
けど、これからどう生きていくのか、
何を求めるのか、
何をよりどころにするのか、、、
といった類の問題に対しては、明快な答えを誰かが用意してくれるわけもなく、どこにもない。
はっきりとわからないものにたいして、「わからないままにしておく」という感覚はとても大事なんじゃないかと思う。
はっきりとしなくても、だいたいこんな感じだろうというとらえ方をする。わからない状態を楽しむぐらいでいい。
わからないから、おもしろい。
面接で成功するためのマニュアル、仕事がうまくいくためのマニュアル、話し方がうまくなるためのマニュアル、、、
世の中にはたくさんのマニュアルがある。
これも、仕事や人生における「答え」の一つだ。
けど、どんなに文明が発達しても、人がどう生きるのかに対しての答えは出てこない。
「人生の意味とは?」なんて哲学的な問いをしようが、そんなものに意味もない。
意味もないし、答えもないから人生はおもしろいんだと思う。
世の中は、一生かかってもわかることなんてほんの一握りだけ。無数の動植物があり、それを包み込む宇宙がある。それだけで、もうひたすらわからないことだらけだ。
動物も草も花も、太陽も、、「わからない」ことで悩むことはない。答えも求めない。「わからないこと」で悩むのは人間だけ。そして、わからないことは、魅力的で楽しいことだ。
わからない状態が、生きることを豊かにするんだと思う。
桜井章一さんのおすすめ本
ほんとうに、現代人の生き方をひっくりかえしてくれる考え方をたくさん教えてもらいました。おすすめの2冊はこれです。
なんかうまくいかないなぁ、、ってときに手に取りたい一冊です。